野分
[解説]
野分(のわき)は陽炎型駆逐艦15番艦。舞鶴海軍工廠にて昭和14年11月8日起工、昭和15年9月17日進水、昭和16年4月28日に竣工。陽炎型の姉妹艦である嵐、萩風、舞風と共に第四駆逐隊を編成。
太平洋戦争開戦時は旗艦那珂の第4水雷戦隊の指揮下、カムラン湾方面で南方作戦を支援。その後、通商破壊作戦を実施。舞風と萩風は南雲機動部隊に加わったため嵐と共に参加。商船3隻、油槽船2隻を撃沈し、商船ビントエーハン号を拿捕。更に英駆逐艦ストロングホールド、米砲艦アッシュビル等を撃沈するという武勲をあげた。この時、相方の嵐が爆雷を投げつけてタンカーを撃沈する珍事も起きている。
ミッドウェー海戦では第四駆逐隊は主力空母部隊の直衛警戒艦として参加。赤城被弾炎上後、嵐と野分は赤城の救援に従事後、最後は第四駆逐隊の4隻の酸素魚雷で赤城を自沈処分。
その後は第二次ソロモン海戦、ガダルカナル島送作戦、南太平洋海戦に参加。一度内地へ帰還後は鼠輸送作戦に参加するが第三次輸送作戦の際にガダルカナル島付近で米軍機の空襲をうけ航行不能になり明石の応急修理をうけている。内地に帰還後、本格的な修理を受けトラック泊地へ戻ってくるが、丁度同時期のベラ湾夜戦で萩風、嵐、江風が沈没。そのため第四駆逐隊には山雲が編入され、野分、舞風、山雲の3隻体制となる。
その後は舞風と共に輸送護衛や護衛作戦に従事するもトラック島空襲に遭遇し舞風は撃沈。野分は全速で回避行動を行いながら米戦艦ニュージャージーの斉射を振りきって脱出。
レイテ沖海戦には新編され第四駆逐隊に加わった満潮、朝雲、山雲が西村艦隊として、野分は栗田艦隊としてレイテ湾に突入。スリガオ海峡夜戦で西村艦隊は時雨1隻を残して全滅し、第四駆逐隊の満潮、朝雲、山雲も沈没。野分は筑摩救援のため栗田艦隊から分離し、沈没した筑摩乗組員の救助。その後殿艦として撤退するも、米高速戦艦部隊の砲雷撃を受け沈没。
「艦これ」内では真面目キャラとして描かれており、すぐに踊り出す舞風に苦労している様子である。なお舞風や嵐からは「のわっち」と呼ばれている。なお今回の元ネタは当然小澤亜李ちゃん初ヒロイン役のアレである。